- 最後のDB5がニューポート・パグネル工場をラインオフしてから半世紀以上が経過した今年、「世界で最も有名なクルマ」の生産が再開
- わずか25台のみが限定生産されるDB5 Goldfinger Continuationの最初の1台(Job 1)を製作中
- 映画007シリーズの製作会社であるイーオン・プロダクションズと共同製作
- 復刻バージョンには、アストンマーティンとオスカー賞を受賞した特殊効果監督のクリス・コーボールドOBEが開発した“ゴールドフィンガー”専用アイテムを装備
2020年5月28日、ニューポート・パグネル(英国):
「世界で最も有名なクルマ」と呼ばれるアストンマーティンDB5は、時代を超越したスタイルの代名詞となり、スポーツカーの理想像として、現在でも高い人気を誇るクラシックモデルです。1963年から1965年にかけて生産されたDB5の生産台数はわずか900台未満で、このクルマの最も有名なオーナーは、1964年に公開された映画『007ゴールドフィンガー』に登場したジェームズ・ボンドです。それ以来、DB5は、ボンドカーとして人々の記憶に鮮明に焼き付けられてきました。
当時のグローバルな製造拠点であったバッキンガムシャーのニューポート・パグネルから、最後のDB5がラインオフされてから55年が経過した今年、わずか25台限定で、DB5の復刻モデルの生産が再開されました。1964年の映画に登場したDB5には、映画007シリーズの製作会社であるイーオン・プロダクションズと共同で製作された、さまざまな「秘密兵器」が搭載されていました。今回生産されるアストンマーティンDB5 Goldfinger Continuation(DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション)は、これらの装備を忠実に再現しています。
アストンマーティンは、2017年に復刻モデルのDB4 GT Continuationを発表し、大きな成功を収めました。「Continuation」と名付けられたこのプログラムは、英国のラグジュアリー・ブランドによって市場に導入されたクルマの中で、最も高い価値を備えたDB5の復刻モデルへと受け継がれます。DB5 Goldfinger Continuationの価格は、275万ポンド(税抜き)です。
ディテールに至るまで細心の注意を払って生産されるDB5 Goldfinger Continuation(1台の車両を生産するために必要な時間は約4,500時間)は、バッキンガムシャーのニューポート・パグネルにあるアストンマーティンの世界的に有名なヘリテージ部門の本社で行われています。世界中のアストンマーティン・レストア・センターの中で最大規模を誇り、最高の設備と経験、高度な専門知識を誇るアストンマーティン・ワークスは、Continuationプロジェクトの拠点として最適な場所です。
25台の車両には、デイヴィッド・ブラウン卿時代の職人技、現代的なエンジニアリング、強化されたパフォーマンスを巧みに組み合わせ、可能な限り最高の品質で製造されます。さらに、12本以上の映画007シリーズに取り組んできた特殊効果監督のクリス・コーボールドOBEと共同で開発した最先端の専用アイテムを装備しています。
このリミテッド・エディションには、1964年に公開された大ヒット映画に登場したボンドカーの「秘密兵器」を再現した、以下のアイテムが搭載されています。
エクスエリア:
• リア・スモーク発生装置
• リア・オイル散布装置(模擬)
• フロント&リアの回転式トリプル・ナンバープレート
• フロント・ツインマシンガン(模擬)
• 防弾リアシールド
• フロント&リアの伸縮式バンパー
• タイヤ・スラッシャー(模擬)
• 脱着式助手席ルーフパネル(オプション)
インテリア:
• レーダー追跡装置(模擬)
• 運転席ドアに設置された電話
• シフトレバーの脱出用ボタン
• アームレストとセンターコンソールに設置された各種スイッチ類
• シート下の武器格納トレイ
• 様々な秘密兵器を作動させるためのリモコン
すべての車両は、ボンドカーへの改造や強化も含めて、映画に登場するDB5を細部に至るまで忠実に再現しており、最高レベルの製造品質と信頼性が確保されています。DB5 Goldfinger Continuationのボディカラーは1種類で、オリジナルと同じ、シルバー・バーチ・ペイントが採用されています。
このモデルには、当時の製造工程がそのまま採用され、軟鋼シャシー構造をベースにして、DB5スタイルのアルミニウム製エクステリア・ボディパネルをエレガントに装着しています。ボンネットの下には、6本のプラグヘッド、3器のSUキャブレター、オイルクーラーを備えた、4.0リッター自然吸気、直列6気筒エンジンが搭載されています。最高出力は290bhpです。このエンジンには、ZF製5速マニュアル・トランスミッションが組み合わされ、機械式のリミテッドスリップ・デファレンシャルも装備しています。駆動方式は、後輪駆動です。
さらに、サーボ付きガーリングタイプ・スチール・ディスクブレーキ、ラック&ピニオン・ステアリング(パワーステアリングは非装備)、スタビライザーを備えたストラット式フロント・サスペンション、ラジアスアームとワッツリンケージを備えたライブアクスル式リア・サスペンションも装備され、このダイナミックなパッケージが完成しています。
ヘリテージプログラム・マネージャーのクライブ・ウィルソンは、新しいDB5 Goldfinger Continuationの生産プロセスに最も深く関与している人物の1人です。彼は、次のように述べています。「非常に複雑な生産工程を経て製作されるこのクルマを、最初のお客様が運転する姿を見るのは、本当に感動的な体験となるでしょう。
私たちは50年以上にわたってDB5を製造していませんので、アストンマーティンの歴史の一部として重要な存在になっているこのモデルの生産に関わることができて非常に光栄です。この仕事を担当したことは、後世まで語り継がれることになるでしょう。」
オリジナルのDB5が生産され、今回の復刻モデルの生産も行われるアストンマーティン・ワークスの社長を務めるポール・スピアーズは、次のように述べています。「この貴重な復刻モデルは、世界でわずか25人の幸運なオーナーだけが入手することができる、究極の“おもちゃ”と言えるかもしれません。
今回、イーオン・プロダクションズ、特殊効果監督のクリス・コーボールドと協力してDB5 Goldfinger Continuationを生産することは、アストンマーティン・ワークスで働くすべての従業員にとって特別な体験となり、彼らのキャリアのハイライトとなるでしょう。」
DB5 Goldfinger Continuationの納車は、2020年下半期から開始されます。
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*本車両は公道走行用ではありません。専用装備の内容は、最終的なエンジニアリング要件および各国の法的要件によって変更になる可能性があります。
アストンマーティン・ラゴンダについて:
アストンマーティン・ラゴンダは、エクスクルーシブなスポーツカーとSUVの製造を専門とする、ラグジュアリー・オートモーティブ・グループです。アストンマーティン・ブランドは、最先端の技術、卓越したクラフトマンシップ、時代を超越したデザインを融合することにより、Vantage、DB11、Rapide AMR、DBS Superleggera、新しいSUVのDBXといった先駆的なモデルを生み出しています。英国のゲイドンを拠点とするアストンマーティン・ラゴンダは、ラグジュアリー・カーを設計、製造、輸出し、世界51か国で販売しています。
ラゴンダは1899年に、アストンマーティンは1913年に設立されました。この2つのブランドは、1947年にデイヴィッド・ブラウン卿が買収して統合されました。
イーオン・プロダクションズについて
イーオン・プロダクションズ・リミテッドおよびダンジャックLLCは、ブロッコリー/ウィルソン・ファミリーが100%所有し、その管理下にあります。ダンジャックは、既存の映画『007シリーズ』の著作権をメトロ・ゴールドウィン・メイヤー・スタジオと共同所有し、将来の『007シリーズ』を製作する権利を有する米国企業です。ダンジャックの関連会社であるイーオン・プロダクションズは、1962年から映画『007シリーズ』を製作し、ダンジャックと共に全世界の商品販売を統括している英国を拠点とする製作会社です。詳細につきましては、www.007.comをご覧ください。
アストンマーティン・ワークスについて:
バッキンガムシャーのニューポート・パグネルを拠点とするアストンマーティン・ワークスは、英国の歴史的なスポーツカーメーカーであるアストンマーティンが2007年にウォリックシャーのゲイドンへ移転するまで、同社の本拠地でした。アストンマーティン・ワークスでは、約13,000台の車両がハンドビルドされてきました。現在、この施設は、世界的に有名なヘリテージ・サービス、レストア工場、正規アストンマーティン・ディーラーとして機能しています。ここでは、106年の歴史を誇るアストンマーティンの歴代モデルを、見て、購入し、修理し、修復することができます。ニューポート・パグネル工場が閉鎖されてから10年後の2017年には、DB4 GT Continuationが発表され、新車の生産が再開されました。さらに、2019年からは、DB4 GT Zagato ContinuationとDB5 Goldfinger Continuationの生産が行われています。